このページでは、6月のイチゴ栽培の主な作業と注意点など、知っておくと役に立つ作業のコツやポイントをご紹介しています。(とくに注釈がない限り、一季なり(性)イチゴに関して記述しています)
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5月に購入して植えつけたイチゴの親株が土に根付くと、ランナーと呼ばれる匍匐(ほふく)性の茎(枝)を旺盛に伸ばし始めます。そこで、6月の下旬を目安に、来年の収穫に向けた子苗(子株)づくりを始めましょう。
収穫を終えた後のイチゴの収穫株のうち、病害虫のない株であれば、露地栽培、プランター(コンテナ)栽培のいずれの場合でも、子株をとるための親株として使うことができます。
その場合は、プランター(コンテナ)1つに2株を目安に残し、果実がついた枝(果房) や古くなった葉を取り除き、N(チッソ):P(リン酸):K(カリ)=10:10:10の割合の化成肥料をを1株当り10gぐらい与え、十分に水やりをしながら株を回復させます。
そうして収穫で疲れた株を休ませて回復させると、6月下旬ころに子苗(子株)取りに適した、太い丈夫なランナーを伸ばし始めますので、後述するポリポットを使って子苗(子株)を受けて育てることができるようになります。
また、6月は、梅雨に時季ということもあり、次第に雨がちな日が多くなります。そのうえ気温も徐々に高くなってくるので、イチゴの病気や害虫対策に備える時季でもあります。
6月は、子苗を取るために選んだ親株から旺盛にランナーが伸び始めますが、6月中旬頃までは、伸びてくるランナーはすべて摘み取ります。ランナーは、新しい葉のつけ根にできたわき芽が、水平方向に長く伸びてできる茎のことで、匍匐(ほふく)茎あるいは匍匐枝ともいいます。
イチゴのランナーの生長には、長日条件と気温とが深く関係しています。初夏に近づくにつれて昼の長さが長くなり、気温が徐々に高くなっていくにつれて伸び始め、伸びたランナーの(親株から数えて)2節目以降に子株がつきます。
新しい小苗(子株)は、この親株から2節目以降についた子株を苗床やポリポットなどに受けて新しい苗として育てます。露地栽培、プランター(コンテナ)栽培のいずれの場合も、6月下旬以降に伸びたランナーにできた子株を、新しい子苗(子株)として7月以降育てていきます。
さきほど新しい子苗(子株)にする株は6月下旬以降にできたものを使うとご紹介しましたが、これには理由があります。
その理由は、仮に6月中旬ごろまでに伸びたランナーから出来た子株を新しい子苗(子株)として育てた場合、10月頃に行う定植時期までに相当の日数があるため、子苗(子株)が育ちすぎて「老化苗」となってしまうからです。
老化苗でも花は咲きますし果実もつきますが、やはり若い元気な苗のようにはいきません。そこで、6月下旬ころまでに伸びたランナーは、すべて親株のつけ根から摘み取り、6月下旬以降に伸びてくる太くて元気のよいランナーの生長を待ってから、その2節目以降にできた子株を新しい子苗(子株)として使うのです。
プランター(コンテナ)に植えた親株から伸びたランナーにできる子株を、子苗として育てる場合は、園芸店やホームセンターの園芸用品売り場などで手に入る直径およそ12センチ程度のポリポットを使って、プランター(コンテナ)の親株から伸びたランナーの2節目以降についた子株を受けて発根させます。
この時にポリポットに入れる用土は、肥料分を含まない配合土(赤玉土6:腐葉土3:ピートモス1)や、肥料分が少なめの市販の野菜の栽培用培養土などが適しています。
肥料分をできるだけ含まない用土を使うのは、肥料分で子苗を傷めたりすることがあることと、あえて肥料分を控えることで、新しいイチゴの小苗(子株)の発根や根の伸長を促す狙いがあるからです。
こうした苗作りを始めるのは6月下旬頃が目安で、それまでの間に、育てたい小苗(子株)の数と同じ数のポリポットや、必要量の用土を用意しておきましょう。ちなみに、露地栽培でイチゴの子苗を取る場合も、プランター(コンテナ)栽培の場合と同様の方法でポリポットを使って子苗を受けて育てることができます。
イチゴは乾燥に弱いので、露地栽培、プランター(コンテナ)栽培のいずれの場合も、土の表面が乾ききってしまうことのないように、こまめに水を与えます。
とくに、プランター(コンテナ)栽培のイチゴは、露地栽培の場合以上に土が乾燥しやすいので、目安としては1日1〜2回の水やりで土の乾燥を抑え、親株からのランナーの発生を促します。
子苗(子株)を取るために育てている親株に元気がなく、新しい葉やランナーの伸びが鈍いようなら、早い段階で化成肥料(N:P:K=10:10:10)を1株あたり10g程度、株元に施すか、N:P:K=10:10:10の液体肥料500倍液を水やり代わりに与えて様子を見てみましょう。
ただし、このときひとつ注意が必要です。それは、肥料を与えるときに、ランナーにできた子株が根をおろす土に肥料が入らないように注意するということ。もしも新しい子株が根を根を下ろす土に肥料が入ると、子株の根を傷めたり、発根や根の生長が緩慢になってしまうことがありますので、気をつけておきましょう。
梅雨期に入ると温度や湿度の高い日が多くなり、病気や害虫が発生しやすくなります。
イチゴの病かかりやすい病気のなかでも、とくにうどんこ病、炭疽(たんそ)病などが発生しやすくなりますので、菌類の胞子発芽を抑制しながら、病原菌の侵入防止や 殺菌効果のあるジマンダイセン水和剤などの殺菌剤を使って防除します。
害虫では、とくにアブラムシ、ハダニなどに注意が必要です。イチゴの病害虫防除には、マラソン乳剤やアーデント水和剤などが効果的です。
6月は四季なり(性)イチゴの収穫の時期。収穫と並行して人工授粉、追肥を行う。収穫中に伸びたランナーは果実の充実の妨げになるので、原則として切除する。 ttps://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/150b4126.bf1fe424.1557d491.09a5d58b/?pc=https%3A%2F%2Fsearch.rakuten.co.jp%2Fsearch%2Fmall%2F%25E7%25AB%25A0%25E5%25A7%25AB%2B%25E8%258B%2597%2F" target="_blank" rel="nofollow sponsored noopener" style="word-wrap:break-word;" >楽天市場の「章姫」のイチゴ苗一覧はこちらから
四季なり(性)イチゴの場合、一季なり(性)イチゴと違って開花から30〜40日で訪れる収穫期が繰り返し続きます。そのため、6月は伸びてくるランナーの整理や追肥、開花した花への人工授粉を収穫作業と並行して行います。
とくに、収穫中もランナー(ほふく枝・ほふく茎)が伸びてきますが、放置すると株を疲れさせ収穫(果実の肥大)にも影響がでますので、基本的に6月の収穫中に伸びてくるランナーはすべて根元から切除しておきます。
また古くなった下葉や枯れた葉を放置すると、気温の上昇とともに株が群れて病害虫発生の原因になりますので、こまめに取り除いておきます。6月以降は、混みあった下葉を整理して、風通しの良い環境を心がけておきましょう。
6月以降、1回めの収穫サイクルが一段落したら、追肥(ついひ)のタイミングです。プランター(コンテナ)栽培のイチゴの場合は、1株あたり3g〜4gほどの緩効性肥料(有機肥料)を与えます。このとき、株の根元ではなく、株から10センチ〜15センチほど離れた位置に施すよう注意してください。
露地栽培のイチゴの場合は、1平方メートル当り20g〜25gの緩効性肥料(有機肥料)を、やはり、株から10〜15センチ離して施しておきましょう。
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